AGAと皮脂について
皮脂の異常分泌によってAGA(男性型脱毛症)を引き起こしやすいという噂が流れておりますが、基本的にそこまで大きな関係性はありません。
「額が脂ギッシュな方はハゲやすい」「皮脂が毛穴の中に詰まって発毛が抑制される」というのは都市伝説だと言えます。
しかし、頭皮から分泌される皮脂と薄毛を引き起こすAGAが全く関係ないというわけではなく、過剰に皮脂が分泌されている方はホルモンのDHT(デヒドロテストステロン)が多いことを指しているのです。
男性の生殖器の成長を促すテストステロンが還元酵素の5α-リダクターゼによってDHT(デヒドロテストステロン)に変換され、このホルモンが原因でAGAを発症しやすいことが分かっております。
現に日本人の男性の3分の1が薄毛で悩まされており、30代で10人に1人、60代ならば2人に1人の割合で生じる現象なのです。
DHT(デヒドロテストステロン)は皮脂を過剰分泌させるという特徴があるため、脂ギッシュの方はハゲやすいというイメージが私たちの中に浸透したのではないでしょうか。
頭皮から分泌される皮脂は身体にとって悪影響を及ぼす存在ではなく、肌の水分蒸発を防いで保湿を行ったり皮膚を滑りやすくしてすり傷や裂傷を防いだりと、私たちの肌を守る重要な働きを担っております。
他にも、誰の皮膚にも棲み付いている常在菌が皮脂をエサにして食べることにより、肌の表面が弱酸性になって細菌や病原菌の繁殖を防いでくれているので、欠かせない存在だということがお分かり頂けるはずです。
そんな皮脂でも頭皮に異常分泌されれば雑菌が入り込んで悪臭やフケが発生し、炎症を引き起こして脱毛の原因ともなるので、結果的にAGAの症状の悪化に繋がるかもしれません。
余分な皮脂が毛穴の中に詰まれば、ニキビや吹き出物といった肌トラブルの大きな原因となりますし、頭皮環境は益々悪くなるので既にAGAを発症している方は症状の加速に繋がります。
あまりにも皮脂が多すぎる状態が続けば、湿疹や痒みを伴う脂漏性皮膚炎を引き起こすため、薄毛を予防するためにも皮脂のコントロールを行わなければならないのです。
ただし、皮脂を頭皮から洗い流すために刺激の強い界面活性剤が含まれたシャンプーで何回も髪の毛を洗うという対策は間違っており、全てを落とそうとすると皮膚を守るために身体はより多くの皮脂を分泌します。
適度な皮脂を頭皮に残してあげることで肌トラブルを防ぎ、抜け毛や薄毛を抑えてAGAの予防にも繋がるので、刺激ができる限り少ないアミノ酸系のシャンプーやノンシリコンシャンプーを使用して、頭皮環境を清潔に保つ努力を行ってみてください。
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